呼吸と集中力の関係

呼吸

前腕首指密接な関係にある3つの部位を鍛える

日常生活で、呼吸についてとくに意識している人は、そう多くはいない。スポーツやトレーニングに際して指導者が呼吸について言及するときも、「(ある動作中に)息を止めないで」とか、「吐きながら」など、せいぜいその辺止まりになってしまう。だが、実は「呼吸法」こそ、トレーニングの効率を左右するほど重要なものなのである。「トレーニングの技法書などで疑問なのは、「どこで吸って、どこで吐くか」が詳細に説明されていないことだ。たとえば、腕立て伏せ。ほとんどのトレーニングの本では、「体を下に向かって沈めるときは息を吸って、体を持ち上げるときに吐く」と説明されている。

たしかに、体を持ち上げる時には最大負荷がかかるのだから、息を吐きながらこの動作をおこなう意味はわかる。だが、体を沈める時にも同じく体重の負荷はかかっている。ならば、動作中はつねに息を吐き続けるべきなのだ。「ディップス運動についても同じことが言える。すなわち、まず平行棒の上でスタートポジションを取った時点で深く息を吸い(つまり、胸部はこの時点で拡げておく)、そこから体を沈めて再び元の位置まで戻ってくるまでの間、ずっと息を吐き続けるのである。こうすることによって、上下運動の両方で、効果的に筋肉が鍛えられる。

トレーニング時における呼吸法は非常に大切で、単に吸ったり吐いたりといった次元のことではない。たとえば、ある筋肉を鍛えようとするとき、自分が鍛えたい箇所に神経を「集中」させなければならないことは、いまや常識だが、高い次元の集中度を得るには、呼吸を使うことが効果的なのである。特別な呼吸法というわけではないが、息の吐き方に「調節」が必要だ。たとえば、ある筋肉を集中して鍛えたいと思ったら、まずは鼻から息を深く吸い込んで、次の動作とともに息を吐き始める。その場合、最初は普通どおりに吐いていて、途中からさらに強く吐くようにする。終動加速の項で述べたように、ここでは吐く息を加速させるわけだ。ポイントは、吐く息の強さをコントロールすることにかかっている。

手をギュッと握ったとき、前腕の筋肉が動くのがわかる。また、手首の伸展や屈曲の際にも、前腕の手の甲側にある伸筋と手のひら側にある屈筋が作用していることがすぐにわかる(手首を動かす筋肉は前腕にある)。「では、指はどうか?人は指のおかげで繊細な動きから力強い動きまでをこなすことができる。だが、指そのものには筋肉はなく、これらを動かす筋肉は手のひらと前腕の両方にある(ただし、親指を動かす筋肉だけは、前腕だけでなく母指球の中にもあり、他の指よりも多数の筋肉によって動く)。「このように、前腕、手首、指は密接な関係にある、したがって、これらを単独に鍛えるだけでなく、バランスよく鍛えておくことで相互作用が働き、互いの連動に結びつく。「以下では、これらを鍛えるエクササイズをまとめて紹介する。

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